画像:Kaia Gerberさん
踵の大きさは注意しないと見逃してしまうもの

踵が発達してるスーパーモデル

「踵が大きくなったら外見はどうなるの?」
そんなお問い合わせは多いのですが、モデルのなかには踵が大きく発達し、脚長に占める割合が大きい人もいます。

目は左右、水平方向にあるので上下方向の距離を感知する能力が弱く、どこが長いのかが分からず脚全体が長く見えてしまうのです。

女性が履くハイヒールもその一例です。明らかな「底上げ」なのに、脚を長く見せる効果があり違和感を感じさせません。

関連記事:踵が大きい有名人を紹介→「理想の甲高は何cmですか?」



ハイヒールを履くのとは違う

歩行困難にはならない

「踵骨が発達したら、歩行が困難になるのでは?」
「前のめりになって立っているのが辛くなるのでは?」
そんな質問をいただきますがハイヒールを履くのとは違い、足の裏の傾きがありませんので大丈夫です。

関連記事:「歩行困難にはならない」

「日本人は幅広・甲高」は昔の話。バレエをする人の悩みは甲が薄いこと

日本人の踵は退化している

40万人の足を見てきた運動生理学者・平沢彌一郎 教授は、1980年代から「日本人の重心位置が後退している」と警鐘を鳴らしていました。その要因の一つが踵骨が小さくなっていることです。

踵骨鑑定を依頼されるお客様で、日本人平均の甲高6.5cmに近いお客様のほとんどが、「偏平足+O脚」と申告されています。

踵骨が小さければ、足裏アーチは低くなり、足首が傾きO脚となり、重心位置も踵寄りになります。これは運動能力にも大きく影響してくることです。

踵のテコ機能がジャンプ力を強化する

踵の大きさとジャンプ力

踵はテコと同じ効果で、アキレス腱の力を増幅する機能があり、クルブシからアキレス腱までの距離に比例して力が大きくなります。

傑出したアスリートに共通するのも、踵の大きさです。

バスケットボールの「神」マイケル・ジョーダン氏
20年以上破られない大記録 走高跳・世界記録保持者 ハビエル・ソトマヨル氏
一歩で2.75m 最速の男 ウサイン・ボルト氏
バレエ界の至宝 シルビィ・ギエム氏
グランド・スラム! マリア・シャラポワ氏

シャラポワさんの足は土踏まずの小指側も接地しない、足跡が「二の字」になる足裏のアーチが非常に高い足型と推定されます。

この足型は、強力なキック力を発揮する形状で、テニスで要求されるダッシュ力に貢献していることでしょう

10のオリンピック・メダル獲得 カール・ルイス氏

偉大なスプリンター、カール・ルイス氏もまた、足跡が「二の字」になるハイ・アーチの持ち主です。

彼は100m走だけでなく、走り幅跳びでもメダルを獲っており、ジャンプ力と踵骨の発達に相関があることが伺えます。

トロイ・ポラマル氏 NFLスティーラーズの代表選手であったポリネシア系アメリカ人。
ハードパンチ&タフ・ファイター マーク・ハント氏 彼もサモアン

骨強度が運動能力を決定する

筋トレで鍛えられる「筋肉の太さ」が出せる力を決定していると思い勝ちですが、骨が太くなれば、そこに付く筋肉の表面積が増えます。この「筋肉の面積」の方が運動能力に大きく影響します。

骨量が他人種に比べ多いポリネシア人(サモアン含む)はアメフトや格闘技などハードなスポーツで優位をみせます。

アメフトでは人口比で考えた場合、ポリネシア系のプロ選手比率は他人種に比べ40倍高く、明らかな運動能力の差が見られます。

日本ではあまり馴染みがありませんが、アメリカで人気ナンバーワンと言えばアメフト。バスケットや野球の人気を遥かにしのぎます。選手数も多いため(1試合46人まで出場可能)競技人口も圧倒的。そのなかでサモアンが示す40倍という数値が、骨量と運動能力の関係を雄弁に物語ります。

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