HOME /身長を伸ばす方法・背を伸ばす方法 /身長を伸ばす方法 成長ホルモン編
■「身長を伸ばす方法、背を伸ばす方法」は、お問い合わせが多い質問に回答するページです。
成長ホルモンで背が伸びるのか?
成長ホルモン低身長の治療に成長ホルモン投与が行われているので、「成長ホルモンさえ増えれば、背が伸びる」と考える人が多いのですが、そこには誤解があるようです。 |
|
有効なのは全体の5%ではなく、2SD(赤の範囲)の内の5% |
効果があるのは5%の児童児童が2SD以下の身長であれば、健康保険の適用となり、成長ホルモンの投与が受けられると言われていますが、これは正しくありません。 |
アクロメガリー :あご・鼻・手足などが大きくなる以外に、発汗過多、頭痛、視野障害、月経不順、糖尿病、高血圧などの症状 |
大人には成長効果が無い分泌不全の児童でも95%には成長ホルモンの効果が無いわけですから、大人には全く効果がありません。 |
薬物禁止ではないボディビル大会では、成長ホルモン(HGH)、IGF-1の限界投与が当たり前 |
効果が無いのはドーピングで実証済み成長ホルモンやIGF-1は人間が元来持っているホルモンのため、昔は検出が難しく、ドーピングに盛んに使用された過去があります。 |
その他、成長ホルモンに関するQ&A
成長ホルモンに限らずホルモンの働きは未だ不明なこと多く非常に複雑です。投与方法によって、そのホルモンの持つ機能とは逆の効果が発現する場合もあり、研究者でもなければ回答できない問題ばかりですので、このページでは回答可能なことを一問一答形式で記していきます。
Q 身トレをすると大人でも成長ホルモンが出るのですか?
A 成長ホルモンは、思春期に多く分泌され、20代でその1/2程度、40代で1/4程度に減少していきますが、生涯分泌されています。また、身トレの運動量では成長ホルモンの分泌促進にはなりません。身トレの成長は自然成長とは異なる原理です。
Q ジャンプや縄跳びをすると成長ホルモン分泌が増えると聞いたのですが
A 運動による成長ホルモンの分泌促進は、「血中の乳酸濃度の上昇による」とするのが一般的だと思います。そのため、ジャンプや縄跳び以外でも高強度の運動によって成長ホルモンの分泌が可能です。
Q 身トレと成長ホルモン促進のサプリを併用すると効果があがりますか?
A 成長ホルモンは細胞分裂を活発化させる要因になりますので、影響する可能性はありますが、身トレには特別な栄養供給は必要なく通常の健康が保てる食事で十分な効果が得られます。
Q 夜勤のため成長ホルモンが出る時間に眠れません。それでも身トレで成長しますか?
A ネットでは「成長ホルモンの分泌ピークはX:00~」という記述が多いのですが、それに関わる論文は発見できませんでした。
一方、日本睡眠学会の論文では、「成長ホルモンを放出させる脳ホルモンは特定の睡眠物質と同時に分泌され、ともに睡眠を促進する。その時間帯は熟睡期と同調している。」とありましたので、正しくは時間でピークが来るのではなく、熟睡期が分泌ピークであると考えられます。
小学生が20~21時には就寝するので、分泌グラフが夜中にピークとなるものが多く、これを見て生まれた誤解であると考えられます。
また身トレは健康が保たれていれば、睡眠時間の長短・開始時間の影響は受けません。筆者の睡眠時間は4時間ほどであり、開始も20:00~明け方までバラバラです。
以上のようなご質問をいただきます。多くの方が「背が伸びる」というと成長ホルモンを連想されるのだと思います。ところが、大人であっても成長ホルモンを分泌させるのは困難ではなく、乳酸の血中濃度を上昇させれば分泌が促進されます。ランニングであれば60分間走がそれに適した運動で、これによって分泌が200倍程に増加するとされています。
しかし、ランニング60分はジョギングが日課の方には通常程度の運動だと思います。これで成長が始まるのであれば、多くの事例が確認されるはずですから、大人に成長ホルモンを投与しても背を伸ばす効果が無いことがわかります。
HOME /身長を伸ばす方法・背を伸ばす方法 /身長を伸ばす方法 成長ホルモン編